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人類 5000 年史 VI

最終更新日: 2025 年 04 月 28 日

しかし巨大な人口を擁する中国は、有史以来十九世紀半ばまで、常に世界の GDP シェアの二割ー三割以上を占めてきた大国です。むしろ、この一五〇年間の落ち込みが異例であったと考えるべきでしょう。

終盤のこの言葉が、なんとなく印象に残った。結局のところ、こうした見方ができるようになることこそ、歴史を学ぶ意味だと思う。なお、 2023 年の中国のシェアは 16.8% である。

これがたとえば 30% になったとき、中国はどのような動きを見せるのだろうか?ジャーナリストたちは色んな言説を投げかけてくるだろうが、それよりも彼らの歴史を学んだ方がはやいかもしれない。なぜなら、同じようなシェアを誇っていた時代が過去にはあるのだから。

もちろんミクロのスケールで見たら様々な現象があるだろうが、マクロのスケールで見れば個人ではいかんともしがたい流れのようなものがあったりする。自然科学のようにこれを実験的に示すことは不可能なのだけれども、それでも歴史からこの流れを読み解くことに意味があると思った。