著者も「はじめに」で書いているが、本作はピカソとゴッホの本ではない。というより、彼らについてはほんの少し出てくるだけで、タイトルは中身とほぼ関係がない。それでは一体なんなのかというと「お金」の本である。
結論は「価値(バリュー)が信用(クレジット)を紡ぎ、それが時に、お金となって返ってくる」これからの世界のなかで、もっと幸せで自由に生きていこうというものだ。 2013 年の本だからか特に真新しいことを言っているようには感じられなかったが、たまたま本書に記載されている『エンデの遺言「根源からお金を問うこと」 』という参考図書が目に入った。
少し調べてみると『モモ』の著者であるミヒャエル・エンデは「個人の価値観から世界像まで、経済活動と結びつかないものはない。問題の根源はお金にある」と提起していたそうである。モモの背景なども知ることができそうなので、今度読んでみようと思った。