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その仕事、 AI エージェントがやっておきました。

最終更新日: 2024 年 02 月 10 日

かなりライトな本で、新幹線に乗っている間に読み終わった。副題にもあるとおり「 ChatGPT の次に来る自律型 AI 革命」がテーマである。ここでの自律エージェントの定義は以下のとおりだ。

自律エージェントとは環境の中に位置し、環境の一部としてその環境を感知し、時間とともに自らのアジェンダを追求し、将来的に感知するものを実現するために行動するシステムである。

本書では AI エージェントを構成する要素として、個性 / 記憶 / 計画 / 行動の 4 つが登場する。要するにこれらをうまく制御するためのプロンプトを考えましょうという話なのだが、これが一般的なマネジメント本を読んでいる気持ちにさせるような内容だった。異なる個性のエージェントを集め、多様性を確保することでアイデアの質を上げるなどという話は、人間の組織論そのものである。違いがあるとすれば、そんな個性でさえエージェントが対象であればパラメータの調整が可能であるという点だ。

試しに紹介されていた Cognosys を触ってみたが、ちゃんとソースも出してくれていて、実際のリサーチにも使えそうだった。 OpenAI の DevDay でサム・アルトマンが語った「これらは将来的にエージェントのような体験を実現するためのステップだ」という発言が「おわりに」にも記載されていたけれども、その言葉の意味を多少なりとも実感することができた。